2007年5月15日火曜日

Common Bar SINGLESの決意

さて、やまのうさんはこれまでにどんな決意をされてきたのでしょう。やまのうさんの日記にひとつの大きな決意が記されています。2001年5月5日の言葉を引用させていただきます。

明日、5月6日に「Common Bar SINGLES」はオープンします。

新しいお店は、約30人のマスター候補が
日替わりで店に入る、というシステムで運営されます。

基本スタンスは、「BARとしてちゃんと営業する」
というより、「それぞれが応分の負担のもとに
空間を維持する」ということにしており
各マスターにもそう伝えています。

各マスターは、一日に12000円~15000円の
ノルマを持って店に入ります。
もし売上がノルマに届かなければ、本人が自腹を切ります。
またノルマを超えても、バイト代にもならない程度の
報酬しか支払われません。

つまり、店に入るのは、それだけのリスクを背負ってでも
自分の空間を持ちたい、という人たちです。

中にはカクテルを作らないマスター
酒に関する知識が不十分なマスターもいるかと思います
(だから4日間も実習をしているのですが)。

当然いいかげんな気持ちで店に立つ人は
排除していきますが、このシステムでしか
お店を維持することはできなかった、ということは
あらためてご理解ください
(しかも、このシステムはかなり危ういバランスの上に
 成立しています)。

(僕自身は今回のプロジェクトに、私財130万円と
 莫大な手間をかけています。
またこのプロジェクトで、僕は一銭も儲けるつもりは
 ありません。
そして初期費用として投じた130万円が回収できれば、
 このプロジェクトはいったん終了します。)

新しいシングルズは、30人のマスターが30通りの
カラーを出すお店になります。
個々のマスターのネットワークで、かなり多くの人が
出入りすることになると思います。
こうした人たちをつなぐサロン空間として
お店を機能させる時に、常に開かれた空間にしておく
ということを意識していて、各マスターにも伝えています
(「内輪の飲み会にはしない」「一見客を排除しない」)。

新聞に大きく取り上げられて、各マスターも
プレッシャーを感じています(ちょっと反省)。
このシステムが自走するようになるには
たぶん半年から1年はかかると思うので
しばらくは取材を制限して、その間に力をつけていこうと
思っています。

その情熱がどのように伝播されていったのか、当時かかわった方々のお話をお聞きしてみたいものです。